子育てと認知症の介護は似ています
子供は生まれてから、すごい速度で成長して変化をしています。
しかし子供を育てる親の方は、成長が止まった状態です。
認知症の人は、症状が進むと、早い速度で行動が変化します。思いもよらぬ行動を示します。
しかし介護をする人は、何も変わっていません。それどころか、以前の親のイメージがあるので、今の現状を受け入れられずに、苦しみます。
どちらも、相手の変化に対応するには、自分が変化する必要があるのです。
子供でしたら、その子供を見て、その子供から学び自分を変化させるのです。
育児書は大まかな指針くらいに見ておき、うちの子供はどんな子かな?と興味を持って観察するのです。そして親の方が学んで変化していくのです。
周囲の親たちが、子供に習い事をさせている、塾に行かせているなど、そういう情報に流されず、それはそれ、うちの子は何に興味を持ってるのかな?
それが遊びなら大いに結構。身体を使った遊びはとても想像的です。
親が認知症になったら、奇妙な行動を取る事に対して、あるいは子供の様になったり、トイレのそそうをしたり、日々色々なことが起こります。
その行動に対して、こちらが変化するのです。
面白がって、一緒に笑うのです。
認知症になった人の孤独感や寂しさを想像してください。
「ユマニチュード」という言葉をご存知ですか?
ユマニチュードとは「人間らしさを取り戻す」ことを意味するフランス語で、フランス発祥の認知症のケア技法のことです。「人間らしさと優しさに基づいた認知症ケア」を表現する言葉として、日本でも注目を集めている考え方です。
「見る」「話す」「触れる」が大事な方法です。
正面から目と目を見て、優しく微笑んで話しかけて、嫌な気持ちになる人はいませんね。
手を優しく握ったらどうでしょうか?
大事にされてる感覚になりますね。
当たり前のことですが、現代では無視されています。
子供に対しても、今子供が考えたり感じていることを、立ち止まって一緒に見つめていますか?
多くの親御さんは、子供の頭を通り越したはるか先を見ています。
この子の将来のために〜と。
子供は今を生きています。
認知症の人も、まさに、今この時を生きています。
私たちが子供や認知症の人から学ぶのは、今ここを生きる大切さです。
未来は今ここの連続で作り上げられるからです。
目と目を見て、ゆっくりと呼吸して寄り添ってみると、思いがけないことが起こります。
どうぞ試してみてください。
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