人の裏表を知る
「裏表がある人が苦手なんだ・・・」
と、思春期の学生がつぶやく。
その気持ちを大事にしてほしい。
そう言えば、信じていた大人たちが、
裏で全く想像できないことを言っている
のを聴いてしまい、そのショックから、約1年間大人たちと話すことが出来なかった少女が
いた。その少女は、誠実に大人に話せなくなった自分に嫌悪感を持ちながらも、どうしても心
を開くことが出来ずに居て苦しみ続けた。本当は素直な自分がいるのに、素直な自分になれな
い自分を責め続けた。周囲の大人が「どうしたの?最近元気がないね。」と優しい言葉をかけ
るたびに、心にも思っていないくせにと、だったら正直になりなよと心の中でささやいた。
大人は、裏と表の仮面をつけて生きていくものなんだと理解し始めた。皆悪い人ではないけれ
ど、自分を守るために、いい顔することがあるんだ。「でも、私は出来ない。人の嫌だと思う
事は言わないけれど、自分の気持ちには正直