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発達の問題


発達障害という言葉が、社会を駆け巡っています。

今や、児童を扱う精神科やクリニックでは、発達障害を示唆する心理テストが満員御礼で、予約が数か月も先になるという話がよく出ます。

発達の問題は、様々な角度から見る必要があり、最も困っているのは、何かがうまくいっていないと感じながら、どう対処してよいか分からない親御さん達です。

親は、様々な機関を走り回り、「グレーゾーンですね~」 「心配するほどではないですよ。」心理テストをした結果も、特徴は知らされても、どのように不得意な部分をカバーしていくか、あるいは得意分野を生かしていくかなど、わかりやすい言葉で、しっかりと伝えられていない。

私がお会いするご父兄は、テストの結果を渡されていても、当のご本人が、まったくと言ってよいほど理解されていないことが多い。

「まずは、両親が子供の特徴をよく知ることが必要ですよ。」と、話を進める。よく観察して、子供は何が不得意ですか?どんなことで困っていますか?具体的に話を聞いていくと、見えてくることが多い。次に、小学生以上の場合は、学校の先生に、教室でどんな様子かをしっかり聴き取る。担任の先生は、特徴的な子供に困っていることが多いのです。どんなことで手を焼いているのか、そのことを両親にしっかりと伝えます。親の中には、自分の子供が発達の問題があるということを、気がついていても、受け入れがたく、先生の言葉を拒否される方もいるかもしれません。そこで、伝え方がとても大切なのです。”一緒に協力して、子供が楽しい学校生活を送れるように頑張りましょう!”という態度が大切です。

先生方も、特別支援級の先生方も、発達のことを勉強されていらっしゃいますが、大切な点は、一人ひとりの子供をしっかり観るということです。「ああ、あの子はADHDだね。」という通り一遍な見方は間違いなのです。その子がどのような家庭環境か、どのような性格か、今までどのように周囲の人間と関わってきたか、様々な観点から、一人を観るということが重要なのです。

発達の問題を抱えている子供たちは、すでに頑張ってきているということを理解する必要があります。学校生活のように、集団の規則に従って生活していくことがどれほど大変な事か、皆さんが、その子になってみれば想像がつくことでしょう。

集団生活になじめないから、学校や家で注意され、時には怒られて日々を送ることの苦しさ。その反対ですよ!どうしたら、少しでもいいから、苦労しないでなじめるか、大人と子供が一緒に面白おかしく考えるのです。時には、なじめなくてもいいじゃない~というおおらかな気持ちが必要なのです。学校には、そういう余裕が必要なのです。

子供の大切ない場所なのですから


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